目的地へ行こう

まだたどり着いていない人のブログ。

悪臭

Timestarは細い道からさらに奥に入った所にあった。ドアなどない。でかい入り口の目の前がフロントだった。そこにはターバンを巻いたでかい男が座っていた。落ちつきはらって、わずかにこくりと頷いた。貫祿がある。 「部屋を探している」 「どの位の部屋が…

注射器

なんとも寝苦しい夜だった。窓を開けたが、六階の部屋でもわずかな風すら吹いていない。シャワーを浴びてすっきりさせたが、それもカルカッタの湿気には無駄な抵抗だ。頭を拭いている間に、体は汗が混じってますます濡れた。 部屋は、値段が高いだけあって広…

暗闇~その2

町らしき明かりが見えて来たときは、正直ほっとした。まだ開いている食堂があった。大丈夫だ。何とかなる。もう少しで無事宿を見つけるだろう。ようやく自分の一時間後が想像できるようになってきた。そんなとき、町の明かりが通りで蠢くものを薄く照らした…

暗闇~その1

飛行機がカルカッタのダム・ダム空港に着いた頃は、夜十一時を回っていた。急がねば。当然のことだが外は真っ暗だった。そして、‘むっ’とした空気が私を迎えた。飛行機から足を踏み出して直ぐに感じた。蒸し暑い。ひどく蒸し暑い。名古屋の蒸し暑さも比べ物…

カルカッタへの準備

リクシャーを拾って空港行きのバスが出ているターミナルに向かった。そこは近郊だけでなく、長距離の色々なバスが出ていて、どこに行けば空港行きがあるのかさっぱり分からなかった。どうやって見つけようかと考えていると、おじさんが寄ってきて教えてくれ…

旅先の勘

チャンドニー・チョウクはメインバザールに車道がついたようなものだ。服屋、雑貨屋、食堂などが並ぶ。どの店も小さい。小さな店に沢山置こうとするから、服なんかは二段、三段、四段と上に上にとつり上げられている。店が並ぶ中に寺院もあって、入り口前で…

ココナッツ

ラール・キラーは赤い城という意味だ。アグラ城と同じで赤砂岩でできている。しかし、油断をすればすぐに割り込まれてしまう混雑した売り場から切符を奪い取るように買って入ってはみたものの、特に何があるわけでもない。時間は二時を回っていた。暑さと空…