目的地へ行こう

まだたどり着いていない人のブログ。

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助けられて一人旅は続く、カンボジア内戦の終わり~その1

これまでいろんな国を一人で旅してきた。無事でいるために、何でも一人でしなければならない。自分の安全は自分で慎重に守らねばならない。食べるものも泊まる部屋も探して歩かねばならない。だが、自分が今までやってきたことはほとんど通じない。常識も、…

アジャイが怒鳴られた

財布が底をつきそうになっていても、AJAYは空港まで送ってくれると言った。高くつく直通バスではなく、普通のローカルバスに乗り込んだ。これがまた体力のいるバスなのであった。もちろんエアコンなどなく、目一杯に人が乗り込んでくる。四十度のデリーです…

デリーは好きか

「君みたいなインド人にはあまり会わなかった」 彼はすぐに意味が分かった。 「そうなんだ。デリーの人間は旅行者を見れば、金をとることしか考えない」 そう言いながら、彼は眼下の町に目をやった。 「そして、汚くて、騒がしい」 下では人が蠢いている。汚…

アジャイ AJAY

「あなたは日本人ですか」 そんな時近づいてきたのは、大学生AJAY SHARMA だった。それなりに綺麗な白いシャツにベージュのスラックス、革靴、そして黒縁眼鏡に緑と白のキャップ。腕時計までしている。なるほど大学に行ける位の金を持っていそうだ。それに、…

泥棒バザールを抜けてジャマー・マスジットへ

デリーに戻ってきた。なぜか懐かしくほっとする。東南アジアを回ったときも、旅の中心地となったバンコクに戻る度にほっとした。デリーはからっとしている。この気候もカルカッタよりいい。 バスに乗ってニューデリー駅まで行く。少し歩いてから、暑さに負け…

ダムダム空港

タクシーのおじさんに八十五ルピー渡し、釣りは受け取らずにダムダム空港に入った。デリーから到着したときは気づかなかったが、空港は結構綺麗で感じが良かった。カウンターのお姉さんはとても親切だった。朝の光が差し込み、人もまだまばらですっきりして…

鉄格子の部屋を出る

翌朝は早く起きた。デリーに戻る便が八時だったからだ。六時に部屋を出た。もちろん部屋の前で寝ている使用人は、足を動かされても起きはしなかった。粗末なロビーの床に寝ている人を起こして、宿の出口を開けてもらった。‘Timestarよ、さようなら。’その独…